前歯のガタガタが気になるけれど、
「矯正って大変そう」「自分でもできるのかな…」と迷っていませんか?
キレイライン矯正は、透明のマウスピースで少しずつ歯並びを整えていく部分矯正タイプ。
軽度〜中等度のガタガタなら、対応できるケースも多いとされています。
この記事では、どんな歯並びまで整えられるのかを中心に、仕組み・費用・チェック方法をわかりやすくまとめました。
まずは気軽に、“自分の歯がどのレベルか”を確かめてみましょう。
キレイライン矯正で整えられる「ガタガタ」の目安とは?
「私の歯並びでも、キレイラインで整えられるのかな?」
そんな疑問を持つ方はとても多いです。
キレイライン矯正は、前歯の歯並びを中心に整える部分矯正タイプのマウスピース矯正。
そのため、軽度〜中等度のガタガタ(叢生)であれば、対応できるケースが多いとされています。
たとえば、こんな人に向いています。
- 前歯が少し重なっている
- 歯と歯のすき間が気になる
- 写真を撮ると前歯の並びが気になる
- 全体ではなく、前歯だけを少し整えたい
一方で、奥歯の噛み合わせや骨格的なズレを大きく改善したい場合は、他の矯正方法を併用することもあります。
日本矯正歯科学会の「アライナー型矯正装置による治療指針」でも、アライナー矯正は軽度〜中等度の歯の重なりやすきっ歯などが主な対象とされています。つまりキレイライン矯正は、 “すべてを治す”というよりも、見た目をすっきり整える部分矯正として考えるのがちょうどいいイメージです。
あなたの歯並び、どのレベル?ガタガタ度セルフチェック
「私の歯並びって、ガタガタの中でもどのくらいなんだろう?」
そう感じている方のために、3つのステップで簡単に確認できる方法を紹介します。
鏡やスマホのカメラがあれば、すぐにチェックできます。
※これはあくまで目安です。正確な診断は歯科医師による検診で行われます。
STEP1:前歯の重なりをチェック(叢生の度合い)
STEP2:歯列の幅をチェック(アーチ幅)
鏡を持って上の歯並びを下からのぞき込むように見てみましょう。
口を少し開けて、スマホで軽く撮影してみるのもおすすめです。
歯列が狭い場合は、歯を少しだけ削るIPR(やすりがけ)や、拡大装置を使ってスペースを広げることがあります。
STEP3:横顔のバランスをチェック(Eライン)
前歯を大きく動かすと口元の印象にも影響が出るため、唇がEラインより前にある場合は動かしすぎに注意が必要です。
※Eラインはあくまで目安で、顔立ちや骨格によって個人差があります。
チェックのまとめ
項目 | 軽度 | 中等度 | 重度 |
---|---|---|---|
前歯の重なり | 1〜2mm | 3〜4mm | 5mm以上 |
歯列の幅 | 余裕あり | やや狭い | 狭い |
口元のバランス | Eラインより少し内側 | ほぼ同じ | 前に出ている |
2つ以上が「軽度〜中等度」に当てはまる方は、キレイラインで整えられる可能性もあります。
ただし、実際の歯の角度や骨格は、レントゲンやスキャンをもとに歯科医師が詳しく診断してくれます。

“軽度かも?”と思ったら、まずは初回検診で先生に見てもらうのが一番早いです。
意外と“自分でもできた!”という人も多いです。
どうやって歯を動かすの?IPR・拡大床・アタッチメントの仕組み
マウスピース矯正では、ワイヤーを使わずに少しずつ歯を動かします。
そのサポートとして使われるのが、以下の3つです。
方法 | 目的 | 痛み | 期間の目安 |
---|---|---|---|
IPR(歯のやすりがけ) | 歯を並べるスペースを作る | ほぼなし | 1回で完了 |
拡大床 | 歯列の幅を広げる | 軽い圧を感じる程度 | 数週間〜数ヶ月 |
アタッチメント | マウスピースを正確に動かす | なし | 矯正期間中のみ |
※痛みの感じ方には個人差があります。
どれも必要な方にだけ行われる処置で、歯科医師の管理のもとで慎重に行われます。
STEP1:IPR(アイ・ピー・アール)
「IPR」は“歯のやすりがけ”と呼ばれる処置。
歯と歯の間をほんの少しだけ削って、歯を並べるスペースを作る方法です。

“削る”と聞くと怖く感じるかもしれませんが、実際は爪をやすりがけするようなイメージです。
歯のエナメル質を傷つけない範囲で、安全に行われます!
STEP2:拡大床(かくだいしょう)
歯列が狭くてスペースが足りない場合に使われることがあります。
小さなプレート状の装置を使って、歯列の幅を少しずつ広げる仕組みです。
STEP3:アタッチメント
アタッチメントは、マウスピースをより正確にフィットさせるための“小さな突起”。
歯の表面に透明な樹脂を少しだけつけて、
マウスピースが歯をしっかりつかむようにサポートします。
治療回数と費用の目安【5回/10回/15回コース】
キレイライン矯正では、歯の動き方や仕上がりの希望に合わせて3つのコースが選べます。
コース名 | 治療回数 | 費用の目安(税込) | 期間の目安 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|
ライトプラン (5回) | 約5回 | 約121,000円前後 | 約3〜5か月 | 軽いガタつきを整えたい人 |
スタンダードプラン (10回) | 約10回 | 約242,000円前後 | 約6〜10か月 | 中等度のガタガタを改善したい人 |
プレミアムプラン (15回) | 約15回 | 約363,000円前後 | 約10〜14か月 | 全体的にバランスを整えたい人 |
※初回検診料・再診料などは別途かかります(クリニックにより異なります)
※上記はあくまで一般的な目安であり、診断内容によって変動します。
通院ペースと再診の目安
キレイライン矯正は、約1〜2か月に1回のペースで通院を案内されることが多いです。
再診のたびに歯の動きをチェックし、必要に応じて新しいマウスピースを受け取ります(医院により異なります)。
通院頻度 | 目安 | 内容 |
---|---|---|
初回検診 | 1回目 | 適応の確認・スキャン・説明 |
定期再診 | 約1〜2か月ごと | 歯の動き確認(必要に応じて)・マウスピース受け取り |
保定期間 | 治療後 | 歯並びの安定確認・リテーナー装着 |
※通院間隔や対応は、口腔内の状態・院内方針により異なります。
費用を考えるときのチェックポイント
治療前に、次の点を確認しておくと全体像を把握しやすくなります(医院により異なります)。
チェック項目 | 内容 |
---|---|
追加費用の有無 | 再診料や保定リテーナー代が別途かかる場合あり |
支払い方法 | 一括・分割払い(デンタルローン等)が対応している場合あり |
保定期間のサポート | 治療後のチェック体制や通院頻度の目安を確認 |
保証・再作成の取り扱い | 破損・紛失時の再作成や条件の有無を確認 |

最初に『含まれるもの/別料金』を確認しておくと安心。
コースごとに内容が整理されていることが多く、全体の見通しを立てやすいです。
こんな人に向いている・注意が必要なケース
キレイライン矯正は、軽度〜中等度のガタガタを前歯中心に整えたい人に向いています。
ただし、すべての歯並びに対応できるわけではありません。

軽度〜中等度の方なら、キレイライン矯正で整えられる可能性もあります。
気になる場合は、初回検診で「どの程度まで対応できるか」を確認してみましょう。
よくある質問Q&A

- Qマウスピースは1日どれくらいつけるの?
- A
基本的には1日20時間以上が目安です。
食事と歯みがきのときだけ外し、それ以外はできるだけ装着しておくと、
歯がスムーズに動きやすくなります。
- Q痛みはありますか?
- A
装着直後に軽い違和感や締めつけ感を感じることがありますが、
数日で慣れる方がほとんどです。
ワイヤー矯正のような強い痛みは少ないといわれています。
- Q食事のときは外すの?
- A
はい、食事中は外します。
飲み物は水以外を飲むときも外すのが基本です。
マウスピースが変色したり変形したりするのを防げます。
- Q通院はどれくらいの頻度ですか?
- A
約1〜2か月に1回が目安です。
再診では歯の動き方を確認し、新しいマウスピースを受け取ります。
忙しい人でも無理なく続けやすいペースです。
- Q保定(リテーナー)は必要ですか?
- A
はい。歯を動かしたあとは元に戻ろうとする力が働くため、保定期間中はリテーナーを装着します。
期間の目安は6か月〜1年ほどです。
- Q分割払いはできますか?
- A
クリニックによって異なりますが、分割払いやデンタルローンに対応しているところも多いです。
契約前に支払い方法を確認しておくと安心です。
- Q仕事や学校でもバレませんか?
- A
マウスピースは透明で目立ちにくいので、近くで見ない限りほとんど気づかれません。
写真撮影などでも自然な印象です。
- Q妊娠中でもできますか?
- A
基本的に矯正自体は可能ですが、歯ぐきが敏感になる時期は注意が必要です。
治療開始時期を医師と相談して決めましょう。
初回検診で分かることと、その流れ
「キレイライン矯正って気になるけど、初回検診では何をするの?」そんな方のために、ここでは実際の検診の流れと、分かることを紹介します。
初回検診で分かること
初回検診では、次のようなことがわかります。
- 自分の歯並びがキレイラインで対応できるか
- 通院回数・期間の目安
- 追加費用や通院のペース
- シミュレーションによる完成イメージ
- 痛みや生活への影響の相談
その場で無理に契約する必要はなく、相談だけでもOK。
初回検診は約1時間ほどで終了し、「今の歯並びを知ること」が目的の人も多くいます。
初回検診の流れ(体験イメージ)

- カウンセリング
(約10分)
「どこが気になるか」「どんな仕上がりにしたいか」を話します。
気になることを遠慮なく質問して大丈夫です。 - 歯並びとお口のチェック
(約10分)
鏡で歯並びを確認しながら、歯ぐきや噛み合わせをチェック。 - 3Dスキャン
(約10分)
専用カメラで歯をスキャン。粘土のような型取りは不要です。 - シミュレーション説明
(約15分)
画面上で「どの歯が、どんなふうに動くのか」を確認できます。 - 費用・プラン案内
(約10分)
コースや通院ペースの目安を説明。納得してから検討できます。

“相談だけ”で帰る方も多いので、気軽に行って大丈夫!
まとめ|迷っている方は“まず検診で適応を確認”
キレイライン矯正は、軽度〜中等度のガタガタに向いている矯正方法です。
ただし、骨格や噛み合わせの状態によっては他の治療が必要な場合もあります。
だからこそ、初回検診で“自分の歯並びが適応かどうか”を確認することが大切です。
検診では、3Dスキャンを使って「どのくらい整えられるのか」「どんなコースが合うのか」まで丁寧に教えてもらえます。
無理な勧誘はなく、相談だけでもOK。
迷っている方は、まず“今の自分の歯並び”を知ることから始めてみましょう。
※マウスピース矯正には、歯の動き方や仕上がりに個人差があり、治療中に歯ぐきの違和感や調整が必要になることがあります。詳しくは初回検診時にご相談ください。
日本矯正歯科学会(JOS):「アライナー型矯正装置による治療指針」 https://www.jos.gr.jp/information/guideline_aligner_pointer Rossini G, Parrini S, Castroflorio T, Deregibus A, Debernardi CL. “Efficacy of clear aligners in controlling orthodontic tooth movement: A systematic review.” Angle Orthodontist, 2015; 85(5): 881–889. https://doi.org/10.2319/061614-436.1 |